スウェーデン王国のルンド大学糖尿病センターとの国際共同研究

留学報告

内分泌糖尿病代謝内科学では、2014年から、スウェーデン王国マルメにあるルンド大学糖尿病センターIslet Cell Exocytosis部門(PI: Lena Eliasson教授)と国際共同研究を行っています。

2014年

日本学術振興会の外国人特別研究員(欧米短期)として、ルンド大学糖尿病センターからJonathan L.S. Esguerra博士が来日し、当教室が開発した新規2型糖尿病モデルOikawa-Nagaoマウスの膵ランゲルハンス島のマイクロRNA解析を行いました。

2015年〜2019年

当教室の長尾元嗣助教(当時)が、ルンド大学糖尿病センターに留学しました。この国際共同研究プロジェクトは、日本糖尿病学会・欧州糖尿病財団、スカンジナビア日本ササカワ財団、住友生命福祉文化財団、上原記念生命科学財団、Diabetes Wellness Sverigeの資金支援を受けて実施され、その成果が複数の国際学術誌に掲載されています1-3

  1. Nagao M, Esguerra JL, Asai A, Ofori J, Edlund A, Wendet A, Sugihara H, Wollheim CB, Oikawa S, Eliasson L. Potential protection against type 2 diabetes in obesity through lower CD36 expression and improved exocytosis in β-cells. Diabetes 69 (6): 1193-1205, 2020.
  2. Esguerra JL, Ofori J, Nagao M, Shuto Y, Karagiannopoulos A, Fadista J, Sugihara H, Groop L, Eliasson L. Glucocorticoid induces human beta cell dysfunction and involves the riborepressor GAS5 lincRNA. Mol Metab 32: 160-167, 2020.
  3. Nagao M, Fukuda I, Asai A, Esguerra JL, Hizuka N, Eliasson L, Sugihara H. Diagnostic potential of miR-483 family for IGF-II producing non-islet cell tumor hypoglycemia. Eur J Endocrinol 184 (1): 41-49, 2021.

2019年〜

ルンド大学医学部の3年生1名が短期研究留学のために1ヶ月間来日し、Oikawa-Nagaoマウスの膵β細胞にある脂肪酸輸送体の研究を行いました。このプロジェクトはルンド大学糖尿病センターと共同で立案され、ルンド大学医学部のカリキュラムにある研究配属の一環として、当分野での留学生の受け入れが始まりました。2020年にもルンド大学医学部の3年生2名が来日する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の流行により延期となりました。現在は本学3年生の研究配属の課題として、プロジェクトが継続しています。

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